仲間と走った白金の坂

私は17年程前から、本大学で仕事をさせていただいています。今はもう、当時の校舎がありません。

でも、白金校舎の正門を入り、チャペルを見ながら坂を登って、あの銀杏の大木まで来ると、一瞬にして、当時のことが思い出されます。

楽しいやら、苦しいやら、大学生活は毎日が青春であり、同時に、悩み迷った日々でした。

当時は多くの学生が何かしらのサークルに入る時代で、私も大学に入ったら、スポーツをやりたいと思っていました。

特にこのスポーツというのはなかったですが、体育好きな女子でした。

そんな私が明学の門を通った途端、あっという間に、あるクラブのスタジャン軍団に囲まれました。

そしてあれよあれよと連れていかれ、ブースでは男女共にカッコイイ(笑)先輩達が、「待ってました!」とばかりに優しく対応して下さり…、「大学って、こんなキラキラしているんだ!」「ABENDスキークラブって、楽しんだ!」って思ったのを、今も覚えています。

それがABENDスキークラブとの出会いでした。

でも勧誘が終わって活動が始まると、毎日毎日、昼休みはトレーニングです。

水曜日は3限も費やして、大学の構内も大学外の公道も、掛け声をあげてのマラソンや、馬跳びや筋トレのメニュー…がひたすら続きました。

後で、あれは冬に耐えられる体力と筋力強化の為だと解りましたが、とにかくきつかったです。

そしてシーズンに入ると、真剣にアルペンスキーと格闘する…まさにガチなクラブでした。

私はでも、そんなABENDが大好きでした。なぜなら、サークル発足後62年?の歴史が続く中、大勢の魅力的な先輩後輩、同期に出会い、助けられ、沢山の苦楽を共有し乗り越えたからです。(数年ぶりに参加した同窓会では、何十人もの懐かしい方々に再会することができました)。

このように、私の大学生活は文字通りサークル漬けの日々でしたが、一方ではアルバイトも色々し、学科の方は実習に行ったり卒論も書いたりと、めまぐるしい中、充実した大学生活を送りました。

不思議なもので、今でも大学の門をくぐる度に、明治学院大学に於いて経験できた数々のチャンレンジを思い出します。それらの経験が現在も私の支えになっており、本大学に在籍できたことを感謝しています。

               加藤 真由美   (79年度 社会福祉学科 入学)