去る11月23日から26日まで、同窓会本部理事3名と学長特別補佐、並びに中等部卒業生の計10名にて、同窓会台湾支部との訪問交流を持ちました。詳細記事は同窓会報春号にも掲載される予定ですが、ここでは、中等部卒業生の王金河さんについて触れたいと思います。
今回の台湾訪問日程の中に、「王金河・台湾烏脚病医療紀念館」の表敬訪問がありました。
紀念館は台南市から1時間余りの郊外にあり、そこで王金河さんのお二人の娘さんからお出迎えを受け、業績案内のビデオを鑑賞し館内を案内していただきました。
烏脚病(黒足病)は、井戸水に含まれていたヒ素が原因で手足の先が黒く変色して壊疽状態になり、切断をしないと死に至る病気です。王金河さんはこの治療に献身的に奉仕され、貧しい方には治療費も取らずに治療され、その話はヘボン博士の横浜での医療活動と重なり、訪問した一同は深い感銘を受けました。
このことはウィキペディアの台湾版に掲載されており、金河さんの母校が明治学院と明記されていますが、残念なことに日本語版はありません。
王金河さんは3年前、明治学院大学チャペルにて学長より名誉博士号が授与されましたが、今年3月に97歳で天国に召されました。
この訪問の際、王金河さんのお二人の娘さんより明治学院に対して9万元のご寄付のお申し出があり、学院に取り次ぎました。
大学ではこのことを踏まえ、王金河さんの「地の塩」ともいうべき貢献に対し、来春感謝の意味も含めた企画を検討中とのことです。