2016年横浜支部・山梨バスツアー(塩谷勝二記)

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11月5日早朝、横浜天理ビル観光バス発着エリアは出発を待つ人たちで賑わっていた。天気予報は晴れなのに空は曇天でポツポツと雨が降ってきた。 懐かしいMGマークの旗元にはすでに人が集まっていた。卒業以来、母校の行事に無関心であったが横浜支部長の強い勧めもあって初めてバスツアーに参加した。周囲をみまわしても知らぬ顔ばかりで不安を抱えてのスタートとなった。

定刻8時に最高齢90歳の大先輩をはじめ総勢40名を乗せてバスは発車。車内では新参加の学友の自己紹介が始まり、それぞれ多種多様の経歴、近況をユーモアを交えての報告を聞いているうちに不安も消え、リラックスできて配られたビールを流し込んだ。 8時35分、名物の「メロンパン」がTVグルメ番組でよく登場する東名・海老名SAでトイレ休憩。自動販売機でカップのコーヒーを買ったのだが自販機の上部にモニターが付いていてコインを入れてから完成まで製造過程を動画で映しているのにビックリ!ウ〜ン知らないうちに世の中はどんどん進化しているんだなぁと感心しながらバスに戻る。

御殿場方面へ近づくにつれ、天候は予報通り回復して青空が広がり車窓から富士山が見事にハッキリと見えて来た。こういう時にバスガイドさんは必ず「お客様の日頃の行いが良いから…」とか「この中に晴れ男、晴れ女 がいるんじゃないですか?」とマニュアル通りのコメント。 しかし、富士山と桜は子供のころはあまり感じなかったのだが歳を重ねるとその美しさに心奪われるのはやはり日本人である故であろうかで…などと考えているうちにキリン・ディスティラリー富士御殿場蒸溜所へ9時50分到着。

ウイスキーづくりの体験コースはシアターでの製造ライン映像ガイド、工場内見学を経てお待ちかねの試飲コーナーへ。一人2杯の制限を無視して3杯飲んだ強者も。帰り際に入口にあった「見学者へのお願い』の一文に『案内係への個人的な興味による質問・撮影・セクシャルハラスメントはおやめください』とあった。飲んだ勢いでこういう奴がきっといるんだろうな。

バスは次の昼食場所へ出発。車窓の前に、左右に雄大な富士山と河口湖を眺めつつ11時50分、ろばた料理「山麓園」へ。飛騨の古豪邸宅(築一五○年)を移築したものだそうだが鶏肉、うずら、椎茸、トウモロコシ、イカ、ニジマスなどを炭火の火加減をみながら、ほうとうも食べ、酒を飲むのはけっこう忙しい!ほうとうといえば高松宮殿下?が食された時、「殿下はほうとうがお好きですか?」と聞かれ「はい、『殿下のほうとう』(天下の宝刀)ですから」と答えたそうです。

お腹も満たされて次の河口湖もみじまつりへ13時30分到着。湖畔を散策しながら、ガイドさんおすすめの土産物屋「金多留満」で富士浅間神社と日光東照宮の金運パワーを練り込んだ「かねたまる餅」一、一〇〇円を5個セット五、〇〇〇円でゲットして学友とシェア。早速、ちっちゃめな金運パワー?近くに綾小路きみまろのショップを発見。かなり手広く営業しているようで年寄りネタ『あれから40年……』で相当稼いだのだろう。

バスは最後の目的地へ出発。15時15分都留市にあるリニア見学センター《どきどきリニア館》へ。見学ラウンジで時速五〇〇㎞の超スピード走行試験をリアルに見学。東京→名古屋が40分、新幹線料金+七百円で2027年開業の予定だ。仕事終えて味噌カツ、手羽先で一杯やっても日帰り出張も、通勤も楽々可能になるはずだ。

帰路は渋滞に捕まったがカラオケ大会で盛り上がり、週末の紅葉シーズンなら1時間の遅れは想定内だろう。 最後に幹事から「皆さん、リニアが開通して乗れるまで元気でいましょう!」と挨拶があったがその前に東京五輪を元気に迎えなければ!…と苦笑した。 19時00分、予定より1時間遅れで横浜天理ビルへ無事戻ることができた。その後、数人でそば屋で打上げてほろ酔い気分で我が家へ向かった。 (1968年大経卒・塩谷勝二記)