今の自分を作ってくれた4年間

大学受験では社会学部や哲学部などを受験したのですが受からず、あまり興味のなかった経済学部に合格してしまい、どうしようかと迷いながら明治学院大学へ入学しました。

そんな経緯からか、大学の講義にあまり参加しなくなりました。しかし単位は取らなくてはならないので、ぎりぎりの受講と友人たちからの助けで、なんとか単位はいただけました。

そんな学生生活でしたので、学業とは別に自分のやりたいことをさせてもらった時期でした。ラグビーサークルの先輩、同級生ら仲間とは大いに酒を飲み、大好きだったバイクでのツーリング、幼少のころから憧れていたボクシングを茅ヶ崎のジムまで通いトレーニングしたり、食に関心があり居酒屋でバイトをしたり…アメリカ、メキシコに食の旅へ、とはいっても貧乏旅行ですが赴いたりと、人生の中で貴重な学生生活を送らせていただきました。両親や明治学院大学には感謝しかありません。

卒業単位もぎりぎりながら就職、ということになり、映画会社へ履歴書を出したりしましたが、自分の心の中ではなんとなくしっくりこなく、しばらく就職活動をやめてしまいました。

元々、実家が建築関係の自営業ということもあり、自分も将来は自営で何らかをする、という感覚がありました。そして「自分は何をやりたいのか」ということを改めて見つめ返した時に、やはり食と手仕事に興味があり、当時のメキシコ旅行での料理にとても刺激を受けたことで、料理の道に!と思ったのですが、パンも大好きでよく食べ歩いていました。

そんな時に出会った、「プランタン銀座」にあったパン屋「ビゴの店」のフランスパンの美味しさは、僕の人生を方向づけるものでした。そこで早速履歴書を株式会社ビゴ東京に送り、藤森二郎社長に面接をしていただきました。そして、製菓製パン学校も出ていない、ちっぽけな大学生の自分を受け入れていただき、入社となりました。のちに、藤森社長が明治学院大学の大先輩ということを知り、びっくりしました。

5年近く働くうちに、パンと料理の密接な関係に興味を持ち、フランス料理の道へ転向となりました。「ビゴの店」が普通のパン屋ではなく、ムッシュビゴと藤森社長がパンを通してフランス食文化を伝えていたことで、大きな影響と感銘を受け、本当に良い経験をさせていただきました。

そしてフランスでの料理修業などを経て、2017年8月に神奈川県 葉山町で小さなフランス料理店を開業し、現在に至ります。

こうして振り返ると、明治学院大学の学生生活と、先輩の藤森社長との出会いはかけがえのないものであります。

これからも、いつもスタートの気持ちを持ち、人生と歩んできたいと思います。

明治学院大学経済学部商学科 1994年度卒業

大町 正行

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アンクルート葉山
葉山町下山口380-1
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