2024年度から大学同窓会の運営委員会に加わりました。
久しぶりに白金のキャンパスへ足を踏み入れると、正門からヘボン館までは記憶にある景色…しかしその奥は異次元の不思議な空間に迷い込み迷子になったような不安な気持ちがしました。
ところで、今までローマ字といえば自分にとっては、明治学院創設者のヘボン博士の「ヘボン式」が当たり前だと思っていました。しかし不謹慎なことに大学に入学するまで明治学院とヘボン博士の関わりは露知らず…入学後、そうなんだ!と。
ある日、アルバイト先で小学生がタイピングの練習で使用しているローマ字のお手本を目にした際に違和感を覚えました。当たり前に使っていた「ヘボン式」とちょっと違っていたのです。
例えば、「新宿」はヘボン式:Shinjuku、 お手本:Sinzyuku のように。
全然違いますよね。
ちょうどそんな時にネットニュースでもローマ字について小さく取り上げられていたので少しググってみました。
すると、ローマ字には「ヘボン式」「訓令式」「日本式」(日本式は訓令式に統一)の2つのローマ字が存在しているとあってちょっとビックリ!!
「ヘボン式」は海外の方が日本語に近い発音をするために、「 訓令式(日本式)」は日本人が日本語の並びに近くなるように作られています。
地名や駅名などをローマ字で表記する場合は一般的に「し」を「shi」と英語のつづりに近い「ヘボン式」を、また一方では学校の授業でローマ字を学習する際には「し」を「si」と表記する「訓令式」を使うのが原則になっているとか。
なんでそうなる?一つで十分じゃないのかな?そんな事で現在は混合状態。
成り立ちもそれぞれで「ヘボン式」の前にはポルトガル語式から始まりオランダ語式、ドイツ語式、フランス語式等々を経て、最終的に英語式の「ヘボン式」が現在の標準ローマ字として定着。
定着した後に「ヘボン式」と「日本式」など入り乱れたのを整理して「訓令式」が1954年内閣訓令によって制定されたそうです。
因みに、文化庁ではローマ字について内閣告示の改正が検討されているとのことで、また何か変わりそうです。これ以上は深みにはまるのでここまでにして。
固い話となってしまいましたが、自分には「ヘボン式」がしっかりと染み付いていて今さら変える事はない?…出来ないでしょう。
「ヘボン式」と「訓令式」、日本の2つのローマ字表記から「し」は「shi」?それとも「si」?
日本語のローマ字表記について、みなさんはパソコンで「し」を打つ時に「shi」と「si」のどちらの方法で入力していますか?
1983年 文学部英文学科卒 佐藤良典
ヘボン式 訓令式 日本式
し shi si
しゃ、しゅ、しょ sha, shu, sho sya, syu, syo
じ ji zi
じゃ、じゅ、じょ ja, ju, jo zya, zyu, zyo
ち chi ti
ちゃ、ちゅ、ちょ cha, chu, cho tya, tyu, tyo
ぢ ji zi di
ぢゃ、ぢゅ、ぢょ ja, ju, jo zya, zyu, zyo dya, dyu, dyo
つ tsu tu
づ zu du
ふ fu hu
を o wo
ん n/m
[b, m, pの前はmを使う] n
参考
日本語教師のはま
【ローマ字の読み方】ヘボン式と訓令式と日本式の違いとは?
柳澤好昭
ローマ字表記にいろいろな種類があるのはどうしてでしょうか
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