今年で、卒50年を迎えました。卒業して25年の集いの時、卒業50年後の自分自身の心身の状態については推測すら出来ませんでした。しかしなんとか元気でこの50年を迎えることが出来ました。卒業以来、多くの出会いがあり、その出会いがまた次の出会いを作り出し、思ってもいなかったような経験をすることが出来ました。まさに“人生は偶然の重なりあい”という言葉そのものでした。今まで出会った人々とその出会いを通して得た多くの経験は、一言では語りつくせないほどに私の人生・仕事・生活を作り上げてくれました。感謝の他はありません。
同窓会との関わりも、そうでした。学部のゼミの先生が、卒業生を集めて勉強会を開いて下さっていて、そこで出会った先輩から評議員に推薦したいと声をかけて頂きました。同窓会年齢というのがあると言われていますが、多分そのあたりだったのかもしれません。当時は評議員の任期がまだ定まっていない時でしたので、2期6年ではなく10年以上だったように思いますが、評議委員としてせっせと評議員会に出席していました。その後、明治学院同窓会の理事と大学同窓会の運営委員の同時就任で、同窓会にかなりの時間を費やすようになりました。ようやく2期6年の任期が終わり、やれやれと思っていましたら、同窓会で女性の同窓会設立の話になり、ついついその誘いに乗ってしまい、仲間と明治学院同窓会ウィメンズクラブ「くらら会」を立ち上げ、代表として現在に至っています。
「くらら会」は、地域性を持たない支部として同窓会に承認されています。同窓会の集まりに出ますと、最近は女性の参加者もかなり増えてきていますが、全体的には、まだまだ男性の方が圧倒的に多く、女学生が多い明治学院としては、非常に淋しく感じます。女性の同窓会への参加が少ない理由はいろいろ考えられます。仕事や結婚、育児や家事、そして少し経ってから介護と、人生のそれぞれの段階での重要なイベントに時間をとられます。男性の理解があっても、なかなか難しい現状があります。これらは「くらら会」でも大きな課題であることに変わりはありませんが、女性の力を同窓会の活性化に活かしたいというのが 設立の一つの理由です。
また、「くらら会」では、社会的な活動として、バザーを催し、その収益を、震災の場で支援活動を行っている明治学院大学のボランティアセンターの活動資金として寄付をしています。災害地に何か手助けがしたいという気持ちがあっても震災現場に行けない私たちが出来ることは、クローゼットの中で眠っている衣服や雑貨を整理して、バザーという場を通して現金化し、学生たちが少しでも良い環境の中で活動ができるように支える後方支援です。「くらら会」では、この「バザー収益の寄付」を、災害の地で苦しんでおられる皆様への間接的な支援と位置付けています。そう考えますと煩雑なバザーの作業にも、力が入ります。一人ひとりの力は微力ですが、大勢集まりますと、大きな力になります。卒業生として微力ながらもこのような事に関われるのも、大変うれしい限りです。同窓会活動を通して、多くの友達を得ました。皆様もご一緒にいかがでしょうか。
柏木美和子(1966年文学部社会学科卒、2007社会学研究科社会福祉学専攻修了 現在明治学院同窓会ウィメンズクラブ「くらら会」代表)