もちろん4つ全てとても大切だと思いますが、なかでも一番思いを強くしているのは、「8.6」すなわち広島原爆の日です。どうしてだろうと疑問に思うかもしれません。わたしは、ヒロシマピースボランティアという原爆資料館直轄のボランティアガイドを8年、被爆者の体験を後世へ語り継ぐ被爆体験伝承者を3年しています。そのために、毎月1回、広島へ通っています。これが理由です。
でも、どうしてそういうことをしているのか、これも疑問に思うでしょう。実は明治学院での学生生活のなかでこの思いが育まれたのです。大学1年の夏、広島での平和学習の機会を得て、被爆体験を聴きました。とても心に響くものがあり、開眼させられました。そして、講話の最後に被爆者と「後世へ語り継ぐべく、自分にできることをする」約束しました。これがあって、いまもいろいろな取り組みをしています。
わたしは、とにかく広島にきていただき、72年前の事実に、また被爆者の体験や思いに触れ、いろいろなことを考え、感じたことを発信してほしいと思っています。被爆者はそれを願っているのですから。そのために、わたしもお声がかかれば、可能なかぎりどこへでも出向いて、伝えていきたいと思います。
ぜひみなさん、8月くらいは戦争のことを考えてみませんか。
楢原 泰一(1998年法学部政治学科卒業)
(写真…学生時代の広島での1枚 ※写真の日付は、「96.8.6」の誤りです)