もうすぐ『2020年』

私は現在、民間企業からの出向で「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」に在籍しています。職員数は今2000人ほどで、本当に全員が初対面のような様々な背景の人達が、ものすごいガンバリであと2年後にせまった「大会を成功させる」というひとつの目標に向けて計画・調整とテスト・実施に明け暮れています。2020年には、みんなが参加できて、みんなが楽しめるオリンピックになれるように私も頑張っています。そんな関係者とは別に、応援してくれている大勢の若者がいます。明学には「MGオリンピック・パラリンピックプロジェクト実行委員会」が立ち上がっていて、現役明学生達がどうやってオリンピックに関わり、盛り上げ、楽しんでいこうかと模索し活動する傍ら、大会の大学連携プロジェクトへも協力してくれています。

さて、私の学生時代といえば、週6日のサークルの“昼トレーニング”のために通学していたようなものです。昼休みの30分前にはチャペル裏に集合し、3時限目の途中にその汗だくのジャージのままでこっそり授業に潜り込む毎日。「チャラ(大学時代の私の愛称)ってジャージ姿以外見たことないね!」と、社会学科の友人達に言われ続けていました。

 サークルのために毎日必ず学校へ行かねばならなかった(病気以外の昼トレ欠席が絶対に許されないアーベントスキークラブ!)ということが、入学当初からたくさんの友人を作ることができた一因でもあるのです。冬じゅうスキー場暮らしでしたが、試験直前に戻ってくると「おっ!チャラが戻ってきたぞ」と温かく迎えてくれる友人達にいく度となく助けられました。

 サークルとは、前には大勢のOBOGの方が、そして後ろには多くの後輩が続いていく『長い縦の絆』ですが、私には素晴らしい『横の絆』もあり、社会学科の友人達とは、年に何回も飲み会を開き、一緒にゴルフだ、旅行だと楽しんでいます。残念ながらアーベントスキークラブは新入部員がいなくなり昨年休部となってしまいましたが、OB会はOBOGの親睦のため、山本会長を中心に熱心に活動しています。このような学生時代の絆は、時間や距離が遠く離れることがあっても、再会すればいつでも元気になれる、人生を通して自分にとってかけがえのないものです。

 さて、オリンピック・パラリンピックは競技だけではなく様々なイベントなども全部含めてオリンピック・パラリンピックです。そしてアスリートだけではなく観戦する人や手伝う人、すべての関わる人のためにあるのです。また、ボランティアなど直接大会に関わることをきっかけに新たな繋がりを作れるチャンスでもあると思います。同窓会の皆様にも競技観戦はもちろん、ぜひ若者に交じってボランティアやサイドイベントなど、共通の経験や感動を味わって頂けたらと願っています。

 (社会学部社会学科81年度生 牧野佐和子)