同窓生の本のご紹介

同窓生が面白い本を出版しました。

同窓会京都府支部で会計を担当している「糸井正樹さん 1975年経済学科卒」が「丹後ちりめん 時は移れど」という本を出版されました。
糸井さんは、卒業後 京都府与謝野町(宮津市の隣、天橋立の近く)で会計事務所を営んでいらっしゃいます。クライアントの多くが丹後ちりめんの機屋(はたや)で、そこから仕入れた情報を元に執筆されたものです。また、自身の調査で紀元前後からの織物の歴史について調べ上げ、詳しく説明されています。
私がこの本を読んで初めて知った事を少し紹介します。

①ちりめんとは「縮緬」という漢字のとおり、ちぢみ織物です。
②生糸は精練しないと色が染まらないそうで、古代は藁の灰汁を煮立てて生糸に含まれるセリシリンという物質を取り除く精練をおこなったそうです。
植物繊維と動物繊維は違うということがわかりました。
③着物の事を呉服と言いますが、これは、中国の三国志時代に戦乱で敗れた呉から逃れてきた機織り職人が、日本人に織り方を伝えたことに由来します。
④統計資料によると、「ちりめん」だけでなく、織物産業が日本の経済を支えていたということがわかります。

その他、たくさん、着物についての蘊蓄(うんちく)があり、知識を増修することができました。
現在、「ちりめん」だけでなく、着物産業が衰退しています。糸井さんは、丹後ちりめんの盛衰を本に残し、人々の脳裏から忘れ去られない様にと長時間、調査研究され執筆されました。
本は自費出版で、販売はされていません。

興味ある方はお貸しできますので、同窓会までご連絡ください。
あるいは、明治学院大学の図書館に行けば、閲覧できます。

明治学院同窓会理事
徳沢幸人 1973年 法学部卒
(叔母が 京都府宮津市在住)